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2008年7月

『もいちど修学旅行をしてみたいと思ったのだ』

ISBN:978-4093797849 2008年 小学館

☆☆☆

オトナ(おじさん)の修学旅行。カメラマン含め3名で有名観光地をめぐります。

その土地で感じたことを書いてます。ので、観光ガイドにするにはひとつずつの情報量は少なく、あまりガイド的には使えなさそうでした。
おじさんたちは、常にテンションやや低いところからのスタートらしい。

おじさんたちは、その土地の歴史にじーんと感動したり、建築物をつくった人物像に思いを寄せたり、楽しそうでした。で、夜は地のものを頂きまくる。ちょっとこの気持ちは分かります。

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『空想キッチン!』ケンタロウ 柳田理科雄

ISBN:978-4840121354  2008年 メディアファクトリー

☆☆☆☆

空想科学読本シリーズでおなじみ柳田理科雄と家庭料理研究家のケンタロウが、アニメに登場する気になる、あるいは美味しそうなあの料理について語ります。

ラーメン大好き小池さんのラーメンの食べ方(ズバズバズバ!)から、ラピュタの目玉焼きのせパン、ハウルのベーコンエッグ、ハクション大魔王のハンバーグ!

ケンタロウが悔しがるほど、ジブリの描く料理&食事シーンは完璧だそうです。さすがジブリ。食事は生きる基本ですものねー。美味しそうに描くって大事ですよ。で、パズーの手際がとても良いとも褒めてたりします。
ジブリのようにしっかり完璧なのもあれば、どうなってるのか不思議な料理も。ハイジのおんじが作るチーズに関しても、ヤギは臭いとか、なかなかの薀蓄ぶりです。

どれも小さな頃に見て、心に刻み込まれているあの料理なので~ これを実際につくるとどうなるのかと読むのが面白い。
2人ともふざけている風で、それぞれの専門に関してはしっかり答えているのが良いです。

ちゃんとケンタロウが再現(レシピつき)して、柳田さんが試食してます。美味しそう!

第1章 小池さんのラーメン
第2章 ラピュタの目玉焼きパン
第3章 ポパイのホウレン草
第4章 ハイジのチーズをのせたパン
第5章 ギャートルズのマンモスの骨つき肉
第6章 宝寿司・梅さんの寿司
第7章 キテレツ大百科のコロッケ
第8章 日本昔ばなしの大盛りご飯
第9章 ラムちゃんの手料理
第10章 銀河鉄道999のビフテキ
第11章 ハウルの厚切りベーコンエッグ
第12章 ハクション大魔王のハンバーグ
第13章 ナウシカのチコの実
第14章 チビ太のおでん
第15章 ルパン三世のミートボールスパゲッティ

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『変愛小説集』アリ・スミスほか

ISBN: 978-4062145442 2008年 講談社

☆☆☆☆☆

翻訳家、岸本佐知子さんが選んで訳した「変な」恋愛小説集。現代英米文学ということで興味もあり、読んでみました。

エッセイは読んでいたのですが、訳は役者の押し付けを感じない良い加減でなされていて良かったです!
爽やかそうで、グロくて、でもやっぱりそれも「愛」とか「恋」だったりして。

『まる呑み』なんかは気持ち悪いくせに、とても切なかった。女の人って繊細そうで図太いとこともあって、そういう不思議なバランスがうまい。意外と男女の物語には文化を越えた共通点が多いものですね。

「五月」 アリ・スミス
「僕らが天王星に着くころ」 レイ・ヴクサヴィッチ
「セーター」 レイ・ヴクサヴィッチ
「まる呑み」 ジュリア・スラヴィン
「最後の夜」 ジェームズ・ソルター
「お母さん攻略法」 イアン・フレイジャー
「リアル・ドール」 A・M・ホームズ
「獣」 モーリーン・F・マクヒュー
「ブルー・ヨーデル」 スコット・スナイダー
「柿右衛門の器」 ニコルソン・ベイカー
「母たちの島」 ジュディ・バドニッツ

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『東京大学<ノイズ文化論>講義』宮沢章夫

ISBN-13: 978-4861912849 2007年 白夜書房

☆☆☆☆

「美しい国」「品格ある国家」「格差社会」の陰で排除される〈ノイズ〉とは、なにか。
 大好評「80年代地下文化論」に続き、宮沢章夫がまたも東大駒場キャンパスの密室で悩み、思い出しつつ語る「見返りのない講義録」。
白夜書房HPより)

前回のは未読なので、つながりは分かりませんでした。ゲストで面白かったのは岡田斗司夫の回で、オタクがオタクとなっていった95年の宮崎事件を軸に語ってます。

当時、オタクは(というか、アニメファンとかってことだと思いますが)社会の底辺にいるという自意識を持っていたとか。岡田さんは世間様(ふつう、とか一般的、とか)から外れたと思っているし、思われている<ノイズ>側からの視線です。

具体的には、ってこのほうが面白い話でして、「どうして服を毎日変えるのか」「異性に興味ないし(思春期のモテたい願望はナシ!)」ツェッペリンが何?洋楽って何? →アニソンがあるじゃない! とかです。服は毎日替えたいけど・・・異性に興味なしってあたり、ちょっと・・・自覚があるので、面白いなと思います。

講師の宮沢さんは、モテたかったし、音楽は洋楽(ロック)だし、と真逆なので余計に面白いのでした。

90年代、そういう<ノイズ>排除の方向に、意識・無意識に日本社会がシフトしてきてて、でも、それは不自然だろうというのが全体的な方向です。
いろんな事件、出来事をテーマに80年代を通して、現在を知るというのが目標だというのですが、それは最終章でちょこちょこと。基本は80年代ってこうだった、的なほうに流れがちでした。

また、こういうのを10年後に読み直すのも面白いんだと思いますー。

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『「狂い」の構造』春日武彦・平山夢明

ISBN: 978-4594054632 2007年 扶桑社

☆☆☆★

精神科医、春日武彦と作家、平山夢明(・・・なんと言うのか、未読なので失礼)の対談。

タイトルに「構造」とあるので、学術っぽいのかと思ったら、言いたい放題、ノリノリ放談でした。フツウじゃない、とか、あの人へんだよね、とか実際に起こった事件や人物を肴に、ずけずけ楽しくお話してます。ああいうのは治らないよ、とか(精神科医が言うと、治らないのか!とガッカリだ・・・)。本当に言いたい放題。

弱ってるときに読むと、楽しくなさそう。自分も元気なときは「・・・コワイ」と思いつつ楽しく読める1冊です。

とにかく、部屋が汚いのはダメダメの始まりだそうですから、落ち気味だなと思ったらまず「部屋を掃除!」ですって。分かる気がする。
自分がダメっぽく感じたら、部屋を掃除です。

あと、すべての精神的な問題は「面倒くさい」が大きな要因じゃないかってことも言ってて、サービス業のはしくれにいる私にはとても納得。自分勝手な人が多いし、そういうのって面倒だからか言うのかもなぁと。どんな些細なことでも、自分が優位に立ちたい人のことを春日氏が「王様病」って言ってるのに、ウンウン頷いてしまった。

これからは訳の分からない人は「病気だ・・・」と思っていちいち腹を立てないことにしておこう・・・かな。

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『石田衣良の白黒つけます!!』石田衣良

ISBN:978-4620318653 毎日新聞社 2008年

☆☆

毎日新聞の生活家庭欄で、読者に硬軟おりませた質問をし、白黒はっきりアンケートで結論をつける、という連載の書籍化。

たとえば
「フリーター、ニートになるのは本人のせいか、社会のせいか?」
「中国と仲良くしたほうが良い?」
「大学生はばかになったのか?」
「結婚してからの恋愛はありか?」

などなど。読者からの意見を紹介して、最後に石田衣良がジャッジします。必ずしも多く意見があったほうに旗があがらないことも。

おおむね、石田衣良の意見がたいそうバランスのよい品のある意見でした。真面目な意見を真面目に書いてました・・・
ちょっとユーモアが足りないのが不満。

巻末についている男女、年齢別のアンケート結果も面白くて、女性は平和主義でけっこう寛容なのだが、男性は好戦的で意外と受け入れ幅が少ない傾向があると思います。

ほぼ日でやってた「日本人の思い」にも似てますね。こちらも書籍化されてます。(「日本人の思い 」)

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別冊文藝春秋

08年1月号から連載の「プリンセス・トヨトミ」万城目学、1番楽しみに待ってます。かなり奇想天外な展開で、先がまだ読めません。

あとは、同じく「別冊文藝春秋」連載中だと
「まほろ駅前番外地」三浦しをん
「三匹のおっさん」有川浩
「ブロードアレイ・ミュージアム」小路幸也

あたりを読んでマス。

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『春の魔法のおすそわけ』西澤保彦

ISBN:978-4120037771  2006年 中央公論新社

☆☆☆★

40半ばの売れてない作家(女)、20代後半の美青年が桜の下で出合った。ヤケになって飲んだくれていた女は、二日酔い状態で電車から降りるときに間違って掴んでしまった鞄の中身を使って、美青年を買うことに。鞄の中には2000万円。

西澤保彦の好きなとこは、ぐちぐち葛藤してる展開が面白いので、まさに水を得た魚のような(しかも主人公は作家)脳内会話の嵐。

毒もあり、笑いもあり、そして悲惨な状態なのに、何となく笑えてしまうのも良い。ふざけた会話をしてると思っていたら、けっこう人生の痛いところを突いてくるのも、この作家のうまいところです。

ミステリ的な謎解き部分は、最初からそういうトリックだったんだろうなぁというところで落ち着くのだけど、ひとりで切羽つまったり大胆になる女性を楽しく読んでたので、謎解きされて終わっちゃうと思うのが寂くもありました。

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『フランスのおいしい休日』伊藤まさこ

ISBN:978-4081020706

☆☆☆☆

ほんとに美味しそうで、空気が爽やかそうで、楽しそう。普通の旅行者にはこういう旅はなかなか難しいのよね、と羨ましさ爆発の一冊。そんな無防備なカッコで私は旅行できないもんー。

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