映画・テレビ

2008.06.20

『バレエ・リュス 踊る歓び、生きる歓び』

Balletsusses http://www.balletsrusses.net/

2005年 アメリカ 118分

製作・監督・編集・脚本/ダニエル・ゲラー、デイナ・ゴールドファイン

☆☆☆☆

1909年、一夜のバレエ公演がパリを熱狂の渦に巻き込んだ。それこそが、天才興行師セルジュ・ディアギレフのバレエ団、<バレエ・リュス(ロシア・バレエ団)>だった。20世紀初頭のパリに花開き、伝説のダンサー、ニジンスキーを生んだバレエ・リュスは、1929年のディアギレフ没後、解散。彼と共にバレエは死んだといわれた。
しかしダンサー達は踊り続け、その遺産を継承した。アメリカ、オーストラリア、そして南米へ、彼らは世界中にバレエの種子を運び旅したのだ。これこそがバレエ史の秘められたページ、“ミッシング・リンク”。

本作は、20世紀のあらゆる芸術とエンタテイメントに影響を与えたバレエ・リュスの知られざる歴史を、かつてのダンサーたちへのインタビューと、この映画で初めて紹介される貴重なフィルムで綴った感動のドキュメンタリーである。(公式HPより)

現在、80歳90歳となったバレエ・リュスのダンサーたちのインタビューと、当時の映像をもとに、革命や戦争の荒波にもまれながらも、ただ踊る歓びを求めて生きた人々の記録。

30年、40年絵ぶりに会うメンバーも多かったという同窓会に向け、目を輝かせてひらりと手を動かしたりする動きですら、何だかうっとり。

映像にうつる当時のダンサーたちの優雅で、華麗な衣装や踊りが素敵でしたー。
ストラヴィンスキー、ダリ(彼の舞台美術はキテレツ!巨大白鳥の腹が裂けてて、そこからプリマが登場したり・・・斬新)、マティス、ピカソ、ドビッシーなども参加した、まさに総合芸術としての輝かしいバレエ団。

きちきちっと踊るだけじゃなく、華やかなオーラのあるダンサー。それに、今のバレリーナたちよりも少し筋肉もしっかり目についた肉体にも惹かれました。痩せすぎよりもキレイだ。

ナチスの台頭でロンドンからも逃げ、新天地アメリカでの公演、いろんな逆境があっても、舞台にたつことに夢中で踊ったといいます。パンに砂糖を塗っただけの食事でも、踊れればそれが全て。バレエでは儲けなんかないんだよって笑うのが印象的でした。

あ、意外と笑い話も含まれてて、場内でもふふっと笑い声があがってました。

バレエ観て、うっとりしたくなること間違いなし♪

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2008.06.09

『ザ・マジックアワー』

ネタバレします。未見の方はお気をつけください。

三谷幸喜監督、番組宣伝に出過ぎです!

と、思いつつも観に行きました。楽しかったですヨ。ただ私の好みとしては、先日の『アフター・スクール』の騙された感のほうが好きですがー。

☆☆☆☆

佐藤浩市がうまくてとっても良いです。濃くてクサイ演技がたまりません。悪趣味なセーターが似合うことと言ったら! ホントに売れない役者っぽいオーラが出てるのだから、スゴイ。しかもそれほど最初は応援したくなるような役に見えなかった・・・のに、どんどんこの売れない役者「村田」が好きになってきちゃいました。

映画館でラッシュを見てるときの表情が素晴らしく良くて、映画人としてのピュアな心がすごくよく出されてたと思います。

そうそう、ナイフ舐めすぎです。ふふ、最後はちゅうっと。やーんっ 

あとは、妻夫木聡、寺島進の両名が持ち味を遺憾なく発揮、伊吹五朗が意外と大活躍! 綾瀬はるかも一生懸命で可愛い役でしたー。

妻夫木くんはカーット!!のタイミングが抜群!ふふっ ダメっぽく見えて、責任感のある男っぷりが良い。

寺島進は、三つ揃えが似合いすぎててカッコ良いです。弟子にしてください!って、その前にへんだって気づきそうだけど、すっかり心酔したのかしら?
他の人たちが「この話は作り物だ」って理解していったあとも、彼は「守加護」の街とギャングである自分を100%信じて生きてるんですね。作り物っぽい世界(セットとか空気感とか)にいながら、寺島進のまわりにだけは本当感がしっかり漂ってました。

伊吹五朗が、あんなにお茶目さんとは思ってませんでした。声もいいしね。ええ、旅姿が脳裏に浮かんでしょうがないですが、それも味わい・・・かも。

綾瀬はるか、あのとろーんとした目で見られたら、可愛いなぁって思います。あら?伊吹五朗と親子か何かの役なのかしら。

小日向さんが、相変わらず素晴らしいの。ハネてる髪もいいし、頼りなさそうで実はしっかり役者さんを守ろうとしてみたり、ツボでした。ヘアアイロンで戦いを挑んだりね。

深津絵里は、ギャングのボスの愛人にしては細いのが惜しい。
もっとむちっと色気むんむんなほうが、いかにもなキャスティングでしょう。劇中劇の鈴木京香くらいの。歌ももっとがっつり歌うシーンが欲しいなぁ 低めのキーがよく響いてました。
最後の「ゴメン」が悪びれてなくて、いいです。今までの苦労は何だよぉと脱力するのに十分な幸せそうな顔。

西田敏行には言うことない(うまい)  

戸田恵子。やー、西田敏行くらい何もいうことない(うまい)。
噂のマイポートレイトでいっぱいのお部屋に笑いました。何でああいう部屋にしたんでしょうかー?

ずっと大爆笑ってよりは、小さな笑いをやたらとちりばめておいて、最後はほろっとさせます。なかなかの王道でした。王道すぎて、ストーリー自体には驚きや笑いはないですねぇ ドタバタかと思いきや、途中やや緊張感がぷつぷつ切れたところがあり、もう少しコンパクトでも良かったのにと思います。

「村田」佐藤浩市ラッシュを見てるあたりまでが、締まってて良かったのに、その後の展開が多少テンポに乗り切れない気がしました。どんでん返し(?)までのタメがちょっと時間がかったでしょうか。

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2008.06.05

泣いてます

ラフマニノフ ある愛の調べ』を観てきました。

あまりにロマンチックで美しく甘い音楽、かつ素敵なセルゲイ=セリョージャ・ラフマニノフのお顔によろめいた。

で、ライラックの香りただようロマンチック攻勢に耐えながらも、ずーっと、ラフマニノフ役のエフゲニー・ツィガノフが誰かに似てるなぁ、似てるんだよー、ともんもんとしてました。

帰り道、てくてく歩きながら分かった!

岡田准一!

ああ、すっきりー。整った顔で、意思が強そうなのに内向的な感じを漂わせて、甘えん坊なダメ男っぽさも出せるあの顔です・・・きゃあ。

ロシア語ってなんだか可愛いですね。ロシアのアニメ、ユーリ・ノルシュテイン作品集もまた観たくなったな・・・「霧につつまれたハリネズミ」のかわいさったらさーっ もじもじしちゃうんですよ!

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2008.05.27

『アフタースクール』

2008年 内田けんじ監督 102分 アフタースクール公式HP☆

大泉洋 佐々木蔵之介 堺雅人 常盤貴子 田端智子ほか

☆☆☆☆☆

それまで見せられたものを、がらっと違う角度から見せられて、さらに物語が深く広く見えたときの感じが! 
騙されるというのか、それがとても気持ちよく。立場の違いと思い込みのズレを数回もぐいっと修正される爽快さ、で☆5つ。

テンポや景色、そしてラストも気持ちよかったです。

全て、出していながら。

ミステリ小説でも言われることで、読者が知らないことを解決編で出してくるのはアンフェアなわけです。映像だと、そこが難しいんですが、これは上手かったデス。

キャストがそれぞれ持ち味を出しまくってます。

大泉洋の人の良さそうで、でもちゃんとしたオトナだよっていうところとか。一見、裏社会にどっぷりの探偵:蔵之介や、エリートサラリーマン:木村のほうが「オトナ」かもしれないけど、それは職業で判断しちゃってるだけなんですよねー。

みんなオトナだったけど、作品の中で1番自分の人生を自分で掴んでるのは教師:大泉洋でした。大泉さん、いい役もらったです。しっくり映ってました。

蔵之介、1番お疲れな役でした。闇ギャンブルでヤクザから借金してて、やばい仕事に手を出しちゃってます。着てる服もひどい(センスないってことで)し、顔色も悪いし、何より目つきが悪すぎ・・・ ひねくれちゃって、ダメ男ですよぅ

つまらないのは、お前がつまらないからだよ。ってその通り、先生。

堺雅人は、1番セリフが少ない役。いろんな人たちから探されてる役でした。冷静風、何かを考えてる風、の表情が多かったような。

化けっぷりが激しいのが、先生。で、木村は謎のサラリーマン。そんな大した男に見えないが・・・っ

タイトルロールみながら、おさらい。

あれはああで、あのセリフがそういう意味かー。と反芻するのが楽しかったんですよ。

あと、タイトルロールが終ったあとにちょこっと映像あります。急いでなければ場内灯かりがついてから席を立ってくださいね。

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2008.05.24

『ナルニア国物語 第2章カスピアン王子の角笛』

THE CHRONICLES OF NARNIA: PRINCE CASPIAN  2008年

アンドリュー・アダムソン監督

☆☆☆

ぺペンシー4兄弟が大きくなってて、びっくり。

ナルニアでは王と女王だった経験と、戻ってきた英国の生活とのギャップを抱える、この世界ではイケてない4兄弟が冒頭に。このあたり、抑制が効いてるところだと思うのです。ナルニアは行きたくてももう行けないところって、夢と現実の間の大きな壁の象徴みたいだと思いますねー。

タムナスさんはもういないのね、って涙ぐむルーシーが切なかったな。

おー、エドモンドが1番カッコ良くなった。ターキッシュ・ディライトにかぶりついてたダメダメな子だったのに、冷静で頼れる男の子になってるー。『朝びらき丸』でも彼が出演してくれたらいいなぁ

ルーシー役の女の子もすっかり大きくなって、ますます可愛いですね。おしゃまさん。

ベン・バーンズがカッコいいわ、とも思ったが、映画よりプロモーションしてる姿のほうがカッコいいっていいのでしょうか。王子の髪形がダメなのか。いかにも「ディズニーの王子さま」風情すぎて、ぴったりすぎてカッコよくなくなっちゃった・・・・・ような。

原作(けっこう前に読んだから忘れている)の印象だと、この物語はあまり動きのない物語のはずでしたが、失敗するお城襲撃とピーター王vs.ミラースのところを膨らませてありました。
カスピアンがナルニアの僻地も平定していく、次の物語『朝びらき丸東の海へ』のほうが面白いの。

何だかんだと言っても、もともとが子供向けの話なので、映像がきれいだろうが結局子ども向けの映画です。

アスランの説教くささが増す。

「ナルニア」の物語って箱庭みたいな架空の世界を作者が高いある目線で語られてる印象です。で、映画もやはりそういう感じが強い。

アダムの息子とイブの娘、とも呼ばれる4兄弟はいくら素晴らしい活躍をしても、お客さんなのも切ない点です。いつかは、現実の世界に戻らなくてはいけないのでした。しかもオトナになったら来れないってのも、狭いよねぇ ケチー。

ルーシーは本当にいい子だよね、はぁ。毒と言ってもぎりぎりのところで争われる葛藤じゃなくって、危なくなったらアスランがやっぱり来るの。信じるもののところに、神さまはやってきて、道を静かに示してくれるのでしょう。アスランを信じる善き人には、よい結果がもたらされるんですよ。

リーピチープ!!!

物語に少々不満があるくせに観にいったのは、動いてしゃべるリーピチープに会いたかったから♪

想像してたのより、かなり大きかった・・・ 小さな剣を腰にさして、忠誠を誓う姿はまさに勇者、騎士です~ 名誉を重んじすぎるこっけいなところもたくさんセリフにしてもらってて、なかなかの活躍でした。ふふ。

あわわわ。

くまの兄弟(だったと思います)のひとりが、ピーターとミラースの戦いをはらはら見守っているときの手! 心配しすぎで手を噛んじゃってて可愛い。攻め込んだお城にいる猫にリーピチープがしたことも、可愛いかったー。松露とりのアナグマも、かなり勇敢で知的。

いつまで製作していくのでしょう?

全部の物語は無理かも。もともとの物語の強さからいえば同時代の『指輪物語』に叶わないのだとつくづく思いました・・・。

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2008.04.27

『いのちの食べかた』

OUR DAYLY BREAD
ニコラウス・ゲイハルター監督 2005年 92分 オーストリア/ドイツ

公式HPはコチラ☆

野菜、肉、魚、食料がどのように生産されているのかを見つめたドキュメンタリー。労働者たちへのインタビューもなし、ひたすら作業現場を動きの少ない、ほとんど固定されたカメラで映していく92分。チラっと見たい方は公式HPのトレイラーか、ダウンロード(壁紙・・・)でどうぞ。

早送り?!と思うくらいのスピードで流れて箱詰めされていくヒヨコ、電流の一撃で痙攣して死んでいく牛、流れの早いベルトコンベアで箱に入ったと思ったらごろんごろんとお肉になって出てくる豚。
大規模な食肉工場、広大な畑で、あまりにさくさく流れ作業で行われるところに、人間の食欲の、生きていくことの業の深さを感じます。効率の前では、一体一体の家畜にありがとうと言うヒマはなさそうでした。

こうして、私は生きていけるわけだ。

死んだ家畜を解体するのは、見たこともしたこともない。魚くらいなら出来ますけど・・・ 牛の皮をくるっとはがしてたのは初めて見ました。イカの皮をむいてるみたいに、きゅーっと剥けるものなんですね。
血抜きのために切ったときに吹き出す血の多さにも驚愕。映画に匂いがなくてよかった。さすがにこの場面にはくらっときました。

野菜も土から育ってるというより、工場で生産されるもののようでした。さすがに家畜ほどのインパクトはないけど、オリーブの実を採るのに幹をぶるぶると振る腕のついたトラックの動きにはびっくり。落とした実は巨大掃除機のようなトラックが回収。

鮭(マス科のなにかだと思う)も、すべてあっという間に機械がさばいてました。内臓も強力な吸引機でごーっと吸い取って、はい終わり。すべて機械です。はあぁ

ただ、これを見て、お肉が食べられなくなっちゃうというよりもー。やはり食べ物は感謝して食べなくちゃと思います。生きていくには、他のいのちを奪わなければいけないんだなぁと、普段は考えないことを胸に刻んでおこう。

いろんな現場を映しながら、途中途中で、そこで働く方たちのランチ風景も撮ってます。オーストリア・ドイツの映画なので、みな揃ってサンドイッチ。もぐもぐもぐ。出来るだけ、美味しく有難くいただきたいものです・・・

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2008.03.25

『魔法にかけられて』

原題:ENCHANTED 2007年 108分

☆☆☆☆☆

☆5個は大盤振る舞いかもしれないが、楽しかったから~♪

ディズニーが「ディズニー・プリンセスのお約束」をいじってるというので、皮肉っぽいのかなぁ?と思ったら、とんでもなかった・・・ 

さすがディズニー、余裕をもっていじりつつも、最後には、愛・至上主義に貫かれたディズニーらしさ満点の楽しい夢の映画でしたぁ
相手が子持ちだとか、プリンセスが仕事を持つことになるとか、そのへんは現代風を入れてますが、もうとにかくキラキラのロマンティック・ラブでしたよー!

ふつうの恋愛映画には厳しいのに、どうしてディズニーのような決まりきった展開だと心を許してしまうのか。それは「夢」だからかもですね。ふふ。

配役もよかった。
ジゼル役のエイミー・アダムス。素敵な歌声、しかもダンスがきれい。わざとらしさを越えた、素直にプリンセスな感じでした。
ロバート役、パトリック・デンプシー。おー、優しそうなパパ。困ったとか言いながら、早い段階でジゼルの魅力にまいってました。わりと好み~

前に見たミュージカル『Into the woods』をちらと思い出しました。エドワード王子。
あれは、プリンス・チャーミングも大変なんだぜっていうのが可笑しかったんですが、この映画の王子は王子たる自分に疑念は持ってないようでした。輝く王子スマイルがたまらんです、『ヘアスプレー』の司会者:コーニー役もしてましたね。歌声が良い。
お笑い担当ながら、素敵さを失わずにほんのりバカ王子っぽさも出す、微妙なさじ加減が良かったですヨ。

あとスーザン・サランドンが! アニメ時の女王よりも怖くて美しい。楽しんで演じてるようです。エンパイアに上る姿はキング・コング。

娘モーガン役の子がこれまたかわいいの!ぷくぷくした顔~ 女の子らしく、プリンセスに憧れてるらしい。

お約束
動物たちが合唱して話すとか、嬉しいとき、悲しいときは歌を歌うとか、プリンスとプリンセスは喜怒哀楽の「怒る」が抜けてるとか。怒らないんだっけ?

でも、突然歌いだすとか、そんなの平気だけどな。踊っちゃうとかも、平気だしな。心の中ではよくやってるしー

ジゼルがNYにやってきて、↑お約束された枠から、自分で感じる感情、行動を手にする段階がしっかり描かれます。ぽわんとしたお姫様が、どんどん行動的に、素敵になっていきます。今の女性の向かうべき姿のひとつ、ってことですか。

王子とナンシー、恋の敗者。あっという間にお互いのフィアンセにふられたのに、それでいいのかー? というあたり、夢の国でした。いい人すぎー。

ゴッキーのダンス
夢の国の動物フレンズたちは色とりどりで可愛らしかったけど、リアルNYでは色が・・・というか、ネズミとゴッキー・・・ギャーッ! 
ネズミは許容できても、ゴッキーに風呂掃除はしてもらいたくないよう~ 山盛りになって歌って踊ってました! ひぃぃ

ピップ
ジゼルのお友達リス。リアル世界では言葉は話せなくなっちゃいます。が、百面相ばりに頑張って王子に危機を知らせようと。かわいい。がっくり、の姿が特にかわいい。

音楽♪
アラン・メンケン&スティーブン・シュワルツ。このコンビにかかれば、何も言うことナシです。耳に残って、ロマンティック。デュエットの大曲があると嬉しいのに。

冒頭、アニメのときに王子とジゼルがひと目あっただけで、明日は結婚式だ!と愛の歌を・・・ここがデュエットかしら。いい歌だけど!目が会っただけじゃ結婚はしないよな・・・という気持ちで見てるので、わりとバカにしつつ見てるとこなので、私の気分が盛り上がりきれなかったの。

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2008.03.20

『ガチ☆ボーイ』

監督:小泉徳宏 120分

佐藤隆太 サエコ 向井理 宮川大輔 仲里依紗 泉谷しげる 川岡大次郎
瀬川亮 西田征史 中谷竜 小椋穀 久保麻衣子 フジタ“Jr”ハヤト

☆☆☆☆

批判しないで、ベタな展開をそのまま受け取って、主人公を素直に応援する2時間。佐藤隆太の笑顔が、うすっぺらくなかったのが◎
感動場面をだらだら引きずらないのもいい。

ひとつ誤算は、痛そうなものは苦手なんだった・・・ CGなし、スタントなしと聞いているせいで、余計に痛そうで、それがツライ。痛そうで~

高次脳機能障害という設定
ある日を境に、それ以降の記憶を保てなくなる。ほんの少し想像してみただけでも恐ろしくて背中がぞわっとする障害です。激しいストレスと毎日、毎日向き合わなくちゃいけない。

病気に向き合う話ではあるけれど、そのものに焦点を当てず、プロレスに打ち込むこと自体を物語の本筋にした点が良かったです。病気にめげずに頑張る青年、という面よりも、打ち込めるものを見つけて体当たりで人生にぶつかっている青年って感じですか。

天才五十嵐(佐藤)といわれた過去の自分とのギャップも激しくて、また自分を自慢に思ってくれていた父親、妹への申し訳なさも。それらが綴られたノートが「明日の僕へ」。
後半、事故のあと、息子とどう接していけば良いのか整理がつけられなかった父が、初めて息子の内面(ノート)に向き合う場面。

ずっと笑顔満開でプロレスに打ち込む五十嵐を追ってた流れから、初めて彼の苦悩がばっと吐き出されます。しかも本人の口からじゃなく、ノートが媒介するあたりが良い距離感。また、

何も言わずにテーブルに置かれた、出場するプロレス公演のチケットをじっと見る父
→フラフラになって意識を失いそうになっても向かっていく息子の姿をじっと見る父
⇔見に来てくれた父の姿を、リング上から見つける息子、

このように、言わなくても伝えられる、という演出が監督のお気に入りらしい。
私も好きだ。

マネージャーの朝子(サエコ)に告白したときの、彼女の反応に楽しい気持ちから絶望の淵へとふられる五十嵐、これも良いシーンでした。すいません、すいませんって言う哀しい気持ちもあるし、ふられた悲しさもあるし、努力してもカバーしきれないものがあることもわかるし。
もう頑張らなくていいよって言うのは簡単だけど、「これで生きてるって言える?」というつぶやきが強い魂の叫びでした。

痛そうなのが苦手

前述のように痛そうなものは不得意なので、ラストのガチンコ☆プロレスの場面は盛り上がるどころか、早くドロップキックを繰り出して終ってくださいと念じてました。さらにそもそも、学生プロレスだろうが、プロのプロレス(って言い方ヘンだな)だろうが、プロレスに興味なかったんだった。

エンタメと割り切れる安全第一の学生プロレスのほうが断然いいです。

北海道ロケ

何だか見慣れた風景ばかりでした。北大の運動場とか。そのバスに乗っても小樽には帰れないよ・・・というバスに乗ってるのもかわいい。できれば北大ではテラスじゃなく、ジンパしてほしかった。学生ならジンギスカンじゃないのかしら。

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2008.03.14

『Sweet Rain 死神の精度』

筧昌也:脚本、監督 2008年 113分 伊坂幸太郎:原作

金城武 小西真奈美 富司純子 
光石研 石田卓也 村上淳 田中哲司 吹越満

☆☆☆☆ (試写)

何となく、原作の雰囲気も伝わるような・・・未読ですが、そんな感じ。伊坂節にあふれてました。
普通の言葉をつかって、ちょっと斜めなフリをして、すごくまっとうなものの見方をしているセリフが連発されて。気持ちよかったー。

死神役の金城武が、浮世離れした(ヘンな人ってことじゃないですヨ)雰囲気をぽわんと漂わせているのが、ちょこっと賢い犬のようでかわいらしいのでした。この死神は犬と一緒に仕事しているし、本人も犬っぽい。

無垢な目で見られたら、素直になってしまうわ。

金城武の演技って、熱演一歩手前(演技派と感じたことがなく・・・ケホケホ)という印象があったんですが、今回はその雰囲気がかえって死神に合ってます。とても良い低い声で、イントネーションの起伏が少なめの話し方、うんうん、浮世離れしてて良いです。

彼の仕事は、ターゲットが死ぬべきかどうか(=使命を果たしたかどうか)を判定すること。実行か、見送りか。千葉は判定のためにターゲットの話を聞いてみます。

ターゲットと話をするわりに、相手とは一定の距離を保っていて、そのクールすぎず熱くもなく、という距離感がにくい!

それからターゲットの住む世界、時代に合わせて服装や髪形が変化。金城武3変化。
どれもサマになっているけど、ヤクザ(光石研)に合わせたときの雰囲気がアントニオ・バンデラスだよなぁぁ 色気抜きのバンデラス・・・

死ぬことは、当たり前だけど大切なこと。太陽みたいに。

誰にでも訪れる死。死神のターゲットの三人は、それぞれ「生」の輝きを見せてくれます。死だけを、生だけを見ることはできません。光と影みたいに、対になって両方がくっきりと見えるのです。

作品も、死神の仕事へのスタンスのように、観客に押し付けるでもなくクールにふるまうでなく、ほんのり胸の奥底が温かくなる仕上がりでした。
生きろと声高に言わなくとも、死ぬな、と言わなくとも、生きてる輝きが元気をくれる。ここにはさりげない優しさがあります。

3つの時代に生きるターゲットが登場、それぞれを表現するのに「音楽」ミュージック、が使われてます。

ミュージックをこよなく愛している死神(たち)が、CDショップの視聴用ヘッドフォンでふんふんふん♪と音楽を聴いている様子が、たまらなく幸せそうでしたー。金城武がやたらかわいく頭を左右にふりながら聴いてる様子といったら。うう。かわいい。

そして、嶋田久作氏をその向こうにみたときには笑いました・・・・彼は死神っぽいな。

みにくくない。

自分は「醜い」と言った藤木(小西真奈美)に、「見難くない。よく見える」と答える死神千葉。ねー、こういうのが小憎らしいわけだ。分かってて、はぐらかしたとも思えないくらいの天然炸裂です。いいキャラだ。

階段を落ちかける藤木を庇って下敷きになった時とかー、白手袋をはめた手で藤木の手を引いて街を駆け抜けるとかー、ヤクザに捕まって携帯番号を機械っぽく言うとことかー、見事すぎるボウリングのフォームとかー、いやもうかわいいシーンばかり。
見た目が良いってことがあまり関係のないところで、良さが発揮されているあたりも、私の好みでして。きゃー

絵も音楽もキマっている。

偶然っぽいものは全然なくて、隅々まで監督の目が行き届き、ピタリとはめてきたなぁという映像でした。音楽も気づいたら流れてた?という奥ゆかしいもので、好印象。

小西真奈美と富司純子

小西真奈美の藤木という役は、幸薄い人生に見舞われていて死にたくなったこともあった人だけど、だからこそ生きる気持ちが実は強い。人の死の近くにいたらから、幸福について意志的に行動できたんだと思います。

富司純子の役は、死神(千葉)が来たことを分かった上で、最後にしたいことが分かっていて、それを実行する強さのある人。最近見る映画には本当によく出演してますが、美しい人ですよねぇ・・・ 娘にも負けないきりりとした存在感にあふれてました。

試写会に、筧監督と小西真奈美が舞台挨拶に♪

知らなかったのよー、だから後方席に座ってしまった。残念! でも、目を必死に見開いて見た小西真奈美はとてもかわいかったです。見たことないくらいの小顔・・・細いけどがりがりって感じじゃないのも、いいですよね。

役の「藤木一恵」名義で劇中歌を歌ってます。CD(Sunny Day)も発売だそう。歌は、あの声なのでかわいらしく。

監督も思ってたより若い方のようで、これからが楽しみ。
原作を読んだとき、「オレのためにある本だ!」と思ったらしい。自分が考えていることが書いてある、と思ったとか。思い立ってから3年かかって仕上がったとのことでした。

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2008.03.12

『マイ・ブルーベリー・ナイツ』

原題:MY BLUEBERRY NIGHTS 2007年 95分 WONG KAR WAI監督

☆☆☆☆ (試写)

派手さがはなく、地味目な作品です。
ウォン・カーウァイ監督のファンか、キャストの誰かのファンならば。NYから●●マイル、とか数字を出すのは『恋する惑星』みたいでもあります。
物語については、公式HPの最初に流れてるトレイラーが全てです。これ観たら、見逃したシーンないかもよってくらい。

それにしても本当にアメリカで撮ったのかしらと思うような、特に失恋した直後からメンフィスまでの間は、しっとり湿度を感じる演出。風景はからっとしてるのに、役者さんたちの表情がとてもしっとりしてました。やはりアジアのココロなのか?

「昔のアメリカのイメージ」っぽいアメリカでした。現在のアメリカなんですけど、何となく70年代の感じというか。そのへんも、違和感があって面白いところです。

ガールズ・ムービー

ブルーベリー色なポスターも女子的映画。王子さまはジュード・ロウで。
衣装も良かったですよー。エリザベス(ノラ・ジョーンズ)が最初に着てる青系のワンピースの着方と、レイチェル・ワイズの色気のあるワンピ、それからナタリー・ポートマンのお金ありそうなワンピの着こなし。

ノラ・ジョーンズは笑顔が可愛らしく、演技も落ち着いてました。歌も顔立ちも好きなので、何てかわいいの~と羨ましく思います。

恋人に裏切られたあと、思いを断ち切れないエリザベスが旅にでて、出会う2人の女性。2人ともとても好きな女優のレイチェル・ワイズとナタリー・ポートマン。
どちらも主役を張る女優が、なぜに出演したのか。いや、脇が豪華でありながら、主役をくわないように演じられるって良いです。この2人の存在感が自然で良かった!

特に、レイチェル・ワイズの演技が素晴らしかったです。泣き顔と、その後のようやく自立し始めた顔が良かった。

ジュード・ロウ

私は、ジュード・ロウによしよししてもらいたくて、観ながら悶えていました。ちょっとよれっとしたジュード・ロウが良かったなぁ うぬぬ、やはりいい男だった。

ひとりでひっそり防犯ビデオを見るとか、暗いだろうよ、それ・・・ でもでも、ジュード・ロウが言うと意味ありそう。愛を求めつつ、ひとり生きる感じが村上春樹作品の何かを思い出させたり。春樹作品の「僕」みたいな雰囲気もちょっとあるような気がしました。

しかもすっごく優しい男なのです。優しすぎるー。席を予約しておいてくれるだなんて。秘めた恋って切なさにあふれてて、きゅんとします。
でも、鼻血の栓を・・・ティッシュを鼻につめたジュード・ロウを観る日がやってくるとは思いませんでした。あはは。これまたかわいいんですけどね。

cafeのインテリアもかわいくて、こんな店があったら通うわ・・・ そして売れ残るブルーベルー・パイを注文する小さな女の子になりたいッス!

手紙

ハガキを手にとったときのジュード・ロウ(ジュード・ロウに夢中らしい)の表情が、またまた胸キュン。この分じゃ、キュンキュンで寿命が縮まったかもしれない。
作中に登場する手紙を見ていると、やっぱり素敵だなと改めて思います。書きたい人はたくさんいるのだけど、睡魔に襲われる毎夜~ 

手紙は書くのも、もらうのも大好き! 気持ちが温かく伝わって来ますよね。

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2008.03.09

『バンテージ・ポイント』

原題:VANTAGE POINT 2008年 アメリカ 90分

☆☆☆

試写で鑑賞。面白いといえば面白いのだけど、それで?というか。お金がかかってる2時間ドラマかしら。奥深さはナシ。気持ちよいくらいに、ナシ。

クレジットで密かに楽しみにしてたのは、大統領役のウィリアム・ハート。美男子ではないのに、どこからともなく色気がわいてます。映画の『蜘蛛女のキス』でモリーナ演じてましたね。最近どうだっけ、と思って見たら、いい感じで枯れたなぁという感じ。
シガニー・ウィーバーが出てて小さく驚いたり。

対テロの首脳会談に出席し、スペインのサラマンカでスピーチを始めた大統領に銃弾が。犯人は誰か? 居合わせた、テレビクルー、シークレット・サービスのバーンズ(デニス・クエイド)、スペインの警察官、観光で訪れたアメリカ人、テロリストのリーダー男、女、弱みを握られている男・・・8人の視点から15分のドラマを描く。

大統領が暗殺され、爆弾が爆発するところを、時間を巻き戻して、各者の視点で繰り返し見ていくというもの。
一応、びっくりの事実があります。私は素直な子なので「おおー」と驚きました。面白い仕掛けでした。

カーチェイスが長々と続き、これが1番見ごたえがあります。

テロで無辜の人が巻き添えになる悲劇とか、そんなのどうでもいいのです。久々に人間ドラマなんか適当でいい、アクション(今回はカー・アクション)だけでイケイケだ!というハリウッド的な映画でした。

デニス・クエイドのことがむちゃくちゃ好きだとか、カー・チェイスに興味ありとか、それ以外の方は1000円の日に見ると良いかと思います。
だって90分しかないんですよ、もう、人間ドラマ?そんなもの捨て置け、の尺ですね。息もつかせず次々と展開していくので、ドカンドカン、楽しければいいならオススメします。

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『ライラの冒険 黄金の羅針盤』

原題:THE GOLDEN COMPASS 2007年 アメリカ 112分

☆☆☆

・・・・・・ネタバレしてます・・・・・・

原作を読んでいるので、バイアスかかってます。抜け落ちまくっている細かいエピソードを勝手に補って観た感じでした。原作読んでなかったら、特殊効果はすごいけど、内容はざっくりだなぁ、という印象になったでしょう。

ちょっとー、これでいいのか? 各章のハイライトが流れた2時間。

あと、エピソードの順序が入れ替わってました。あれれ、あー、うーん。第二章へのつなげ方で、これが生きるのかムダになるのかというところです。
このままだと、原作とは似ても似つかぬものになるような気がしています。似てなくても面白ければいいとしても、それもちょっと。3部作目まで製作されるのかどうか、心配。

ダイモン!

その時のライラの気持ちに呼応して、パンタライモンが姿を変えるのが、とても楽しみでした。基本形のイタチ、山猫、海鳥、蛾・・・山猫になってライラに添い寝してるシーン、とても羨ましい~ あ、声のフレディ・ハイモアも年頃がライラと合っていて良かったと思います。

ダイモンが攻撃されると本人も同じ苦しみを感じる(反対も同じ)、子どものうちは形が定まらないとか、基本情報が説明調になってしまったのが心残りです。仕方ないとは思うけど、映像で気づいたら理解してたっていうのが映画的説明ですよねー。
そういえば、本人が女性ならダイモンが男性だよっていうのは言葉での説明はなかったですね。

ライラ役の子、ダゴダちゃん。コールター夫人の二コール・キッドマン

キャスティングには満足。特にダゴダちゃん。

詐欺師のように天才的な大嘘つきでありながら、彼女のなかには正義があって、それを手段を選ばす猪突猛進していくキャラに良くあってました。

正義を重んじる性格のわりに、手段は汚くてもいいんだという豪腕なところが、12歳の女の子のすることか?と原作でもおどろいてたので、もっと自分勝手なところがあってもよいくらい。

ハナからオトナとか権威とか全く意に介さない、友達や仲間がいても、人は孤独で1人、という影を背負ってるイメージがあったんですが、それはあまり感じませんでした。あと、もっと汚い感じでもOKなんだけどな、でも、かわいかったです。衣装も!理想的~

で、二コールは美しいコールター夫人のイメージそのまま。ライラの「切り離し」を寸前で阻止したあとの涙目も、どこまで信じていいのか・・・ふふふ。

イオレク(声:イアン・マッケラン)

私のなかでは、研究所から子どもたちを助けるとこと、イオレクが王座を取り戻すのは2本の柱です。
イオレクはどうなるのか1番気になってたかも。とにかくいい男ですから! ということでずっとイオレクに激しく惚れていたのだが、映画のイオレクのほうが情けない度が高かったです。しかしそれにしては声が渋すぎです、そりゃ素敵ですけど。

よろいを奪われたあとのエピソード、すごい早業で奪い返してて驚いた。なるほどー。でも、そのあと鎧つけてないよね・・・? 大事じゃなかったのか!おーい!

しかし、ライラはイオレクをも手玉に取った感じです。ダイモンのふりしてイオレクとラグナーを闘わせるように仕向けておいて、ゴメン、と抱きつくなんて、だ。悪女よのぅ・・・

散々いわれてますが、ラストにびっくりした。

えええー! そこで終わるのか! 
これは児童書とは思えないくらいの、愛と裏切りの物語のはずだったんだが。今のところアスリエル卿はいい人でしたね。コールター夫人がライラを産んだいきさつも、原作では不義の子でしたが、お子様向けに哀しい過去にしてありました。実は子ども思いのママだったんだんですかー、へぇ。

いろんな人が激しく都合よく登場して、ライラの味方になる。

ご都合主義の見本みたいだった。気性が激しく、自由なココロのライラがオトナたちに助けられる必然性が、まだ足りなく思いました。この先、みな命をかけた戦いになるわけです。その動機づけがまだ薄いかなぁと。
セラフィナ・ペカーラとファーダー・コーラムの悲恋物語もどう見せてくれるのか、あれ、もしや見せてくれないのか? うう。魔女たちが子どもを助けに来た背景がここでは良くわかりませんでした。このまま2作目に行っちゃうのかもなぁ 

やっぱり上映時間を2時間以内って、無理すぎたのではー。せめて3時間あれば・・・ せっかくの物語がもったいなく感じましたヨ。

ライラの世界の描写は映画ならでは。

空想科学小説のようなライラの住む世界が、楽しく描かれてました。あっという間に氷の平原に行ってしまったけれど、飛行船とか面白かったです。オーニソプターのスパイ虫も怖かったですね。(原作だと・・・ぶつぶつぶつ、イオレクが活躍してたような)

しかし、こういう表現はジブリの方が(『・・・ラピュタ』のほうが)活劇らしくわくわくさせてくれたなぁと思ったり。表現に新しさが感じられないのも、残念なところ。

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2008.02.18

『人のセックスを笑うな』

井口奈己 監督 2007年 137分 

原作『人のセックスを笑うな』山崎ナオコーラ

永作博美 松山ケンイチ 蒼井優 忍成修吾 
あがた森魚 温水洋一 桂春團治

☆☆☆☆

■19歳のみるめ(松山ケンイチ)目線じゃなく、ユリちゃん(永作博美)目線で見てしまう。マツケンが可愛すぎて。

オー、イエー。ちょっと上映時間が長くて背中が痛かったけど、良かった良かった。
何がって、みるめ(マツケン)ですよー。かわいい、かわいすぎて、顔がむほむほーっと緩みまくりでした。

講義中に腹筋しながら堂本にユリちゃんとのことを言う場面、素直で健気で、もうひたすら私の顔はほころぶばかり。マツケン、声もいいですよね。

じゃれてて、笑っちゃってるところなんか、演出じゃなく2人が現場で作ったじゃれあいなのかなぁと思うような自然な感じでー。ほわぁっとなります。

永作博美は、翻弄するつもりもなさそうな、掴めそうで掴みどころがないような女性。こちらもエロ成分じゃなく、キュート成分山盛りで私もみるめと一緒にクラクラ♪ 
だって触ってみたかったんだもん」って。おおう。でも触れたいって基本で大事よ。
永作のやや低めに話す声も好き。あと細いから余計にエロじゃなくキュート路線なのね。彼女の太ももには・・・はきっと隙間が!わぁぁ

セリフくさいセリフがないのも好きです。

みるめのキューンの切ない心に感化され、今日は私もキューンとしていよう。

ユリが結婚してたと分かってしばらく会わずにいて、もう一度アトリエで会ったとき。
みるめが混乱しつつも、ユリちゃん好き好きオーラいっぱいで抱きしめたり、灯油の入れ方をレクチャーしたり、その人はきっと誰のものにもならない女の人なんだよね、あああ、もう可愛すぎだな。

■蒼井優、忍成修吾

いじいじ失恋?に引きこもるみるめを外に連れ出してあげるえんちゃん、いじらしいです。手を切っちゃって、みるめがハンカチで止血しようとしても受け入れられないところとか。
不思議な夫婦、猪熊さん(あがた森魚/久しぶりに拝見しましたー)がユリの手の傷を手当してあげてるのと、対になってましたね。この2人はこれで安定してる感じで。

もう1人の片思い、堂本(忍成)。学校を辞めたえんちゃんに、余裕ありそうにキスしちゃうの。こみ上げているはずの気持ちを軽く見せようとしたり、こちらにもドキューン。「手、つなごうか」には涙が出るかと・・・Love!

■キューティ・温水センセイ
おやー、ぬくちゃんが美術系のセンセイとは。ユリちゃんと同級生だったという設定だけで笑えます。三人展をやります、っていう場面のぬくちゃんがおしゃれしてて、これまた驚きました。まぁ・・・素敵じゃないですか。

■衣装も小道具もかわいい。
橋本庸子さんという方がスタイリングとヘアメイクも担当でした。『InRed』などで仕事してるというので、納得。
えんちゃん(蒼井優)のお出かけ服も、普段のニット帽も。みるめのダッフルコートが「グローバーオール」だったなぁ 何もかもツボでした。

ユリが作った設定のリトグラフも、もぐもぐ何か食べたさそうな「ロバ」も、ネコがちらりと使われてたり、あ、桂春團治おじいちゃんのパッチ姿までも。いやーんかわいいよう。

タイトルから受ける衝撃は、タイトルだけでひと安心。
月曜の1回目の上映だというのに、小さな劇場がほぼ満員で、しかも隣は爽やか風の男性だったので・・・ドキドキ場面があったらどうしようと心配してましたよー。あ、大丈夫でした。

爽やかで切なくて、キューンとして。ますますマツケンにやられて来ました。

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2008.02.16

『チーム・バチスタの栄光』

中村義洋/監督 2008年 120分 公式HP

竹内結子/阿部寛/
吉川晃司/池内博之/玉山鉄二/井川遥/田口浩正/田中直樹/佐野史郎
野際陽子/平泉成/國村隼

☆☆☆★

オットが原作を読んで面白かったというので、一緒に見ました。
このミス1位、という栄光が映画の評価を邪魔したような気が。ぐいぐい引っ張るサスペンス度、困惑させられる度が低めに感じたので、ま、こんな感じの☆で。このくらいだったら2時間ドラマで十分じゃないか。

ストーリーなどについては省略

■完璧のはずの手術なのに、患者が連続して術中に死亡。バチスタ手術のリーダー桐生(吉川晃司)が内部調査を依頼。

良かったのは、意外と吉川晃司が普通に医者に見えたことです。ガタイが良いのも、アメリカ仕込の颯爽とした医者風情で、なかなか。セリフも多くないし、なぜ死亡したか?人に言えない自分の病気のこともあり、やや暗めの感じもヨシ。

最初の内部調査の結果を「手術に問題なし。単なる残念な結果」とするなかで、チームの誰もが怪しい・・・かも?と観客に思わせつつ、でも怪しくないし、というところを見せてほしかったなぁ 田口から見た感じの「個性は強いが、腕のいい面々」、としか映らず。

唯一、何かありそう!と思わせてくれたのが佐野史郎。ラストの手術での緊張の糸が切れた後の演技、良かったです!やるな、史郎!

■阿部寛、つい爽やかに!
原作に沿ってなくても構わないんですが、初登場あたりでは、傍若無人で人の弱いところを攻撃して歩く厭らしさ満点の衝撃。しかしラストの謎解きあたりでは非常にカッコ良くなってしまいました。
もっとねちっこく嫌味炸裂しまくっててほしい。頭はいいが、最低なやつ、のままでいてほしかったものです。阿部寛ならもっと出来たのに・・・

いや、最後まで最低な男だと思って見た方もいるかもしれません。私がおじさん好きだからなのかー。

マイナス要因はどこに

まずは単に私が竹内結子をあまり好きじゃない(声がねー)ので、それがマイナスになったかも。すまん。女性が2人になったので、看護師の井川遥が、紅一点のはずが、埋没しちゃいました。

原作のように「公平くん」役は男性で、できればチーム・バチスタに入ってた田口浩正さんあたりが演じてくれてればもっと良いのにー。これはオットも賛成のようでした。

物語が真相に向かって突き進む感がなく。どんでん返し(犯人はあなた、と一度に言ってから、実はだったと分かるとことまで)の演出に不満あり。

大団円っぽいラストになるのかと思わせておいて、実は犯人を引っ掛ける罠を白鳥(阿部寛)と田口が仕掛けてるのは、ミステリ好きの私としては、うわぁやられたー!と思いたいところ。しかし、あ、そうなの?っていう程度にしか驚けず。がっくり。

単調なんですよねぇ

ミステリは、ドキドキか、わくわくか、驚き、どれかひとつはないと!
(どれも感じられず)

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2008.02.15

愛の歌合戦@題名のない音楽会21

2/24(日) 9:00~テレビ朝日「題名のない音楽界21

ESCOLTAがゲスト。山崎育三郎くん、お久しぶりだ。うっかり忘れないようにしなくちゃ。
(↑公式HPのSPECIAL>Movie にコメントがあります。やー、かわいい)

日付が前後しますが、
2/17(日)14:30~丸ビル1F MARUCUBE特設ステージ、「英国式幸福論」のイベントに出演。
で、2/24日(日)19:00~19:55 TOKYO FM「サンデースペシャル」で、ハイライトが聴けるとのこと。

別に4人で歌わなくても、私は構わないんだけどー。ものすごく普通の「歌が上手い感じの4人」にしか見えないのが、アイタタタ・・・ 似たところでミュージカルの方がCD出すと、その穴に落ちかねない。哀しい。

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2008.01.27

うつくしーい!

『篤姫』第4回 名君怒る

ふふふー、何て清清しい次男坊なんでしょうか。斉彬さまに次ぐ名君となる方にはまだ見えませんが、誠実そうな人柄(家督騒動は静観の構えだったようですが)がにじみ出ておりまする。ハハーッ! うるんだ目にこちらもうるうる、と。

見初めちゃった、という息子にのけぞりながら「ウガガガー!」って、あんなんで忠教さまのお人柄が表現されるのだらうか? 
飾り気のない方に思えますが、祐一郎はこれでいいのかしら、ドキドキするなぁ 高橋英機の演出とは大違いよ。

オットからは「カツラが変だよ」といわれのない中傷をされた忠教さま、私が応援してます! 変じゃないと思うんだけどな。
私は小松清猷(沢村一樹)さまの眉尻のほうが気になるよ。ばちばちの目を見てると、セクスィ~部長の顔がつい浮かんでしまい、この真面目な先生も・・・うふ、などと妄想がついてきちゃうです。

080127 こちらは今日のおやつ。またまた「morimoto

チーズスフレロール(ミュンヘン大橋店限定、生地もクリームもほんのりチーズ)、
北ふく郎のこっこサブレ(大きいサイズは鎌倉名物のあの子サイズですが、これはその1/4くらいのチビッコです。卵の風味たっぷり)

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2008.01.21

『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』血のり祭り

SWEENEY TODD: THE DEMON BARBER OF FLEET STREET

ティム・バートン監督 2007年 アメリカ 117分
ジョニー・デップ ヘレナ・ボナム=カーター アラン・リックマンほか

☆☆☆☆ 画面をじっと見てると血でうへっとなるので、マイナス1

■血みどろ、どろどろ

肉が切れる音とか、血があふれてくる音とか、できればあまり聞きたくない音も容赦なく聞こえるのが映画ならではでした。うへえ。血しぶき祭りでした。
バートン監督、もうどんどんやっちゃてください!です。

基本はセピア風にグレイトーン。オープニングからこの血がべっとり滴っており、この調子で血みどろなんだなぁ(血が苦手だ)、気力をみなぎらせて朝イチで鑑賞しましたヨ。
血の色のハイライトのために、ダークカラーにしたに違いない。

■ジョニー・デップの声♪

CMでもガツガツ流れてますが、セリフの時との距離がなくて、いいです! そしてあの悲しそうな目にやられっぱなしの2時間。
妻子への愛ゆえ、極端な無差別殺人にまで手をのばす彼ですが、罪の意識すらないくらいに愛していたのよね。あわれなりよ~。 ヘレナの声も表情ゆたか。終始、ベンジャミン・パーカー(ミスター・トッド)をただただ愛していて、切ない。

ヘレナは品があって可愛らしいミセス・ラベットですね。小さな小さな夢を叶えたいの、と可愛いくもあります。「By the sea」♪は映画ならではの鮮やかなシーンでした。
ここと、トビーと暖炉の前で話すとこ、ベンジャミンの幸福な時代、だけが暖かい色でした。

ミスター・トッドが損得で彼女の側にいるっていうよりも、ただ復讐のために必要としてるかららしいのが、報われない愛情です。うう。

■アラン・リックマン
彼の歌も低くてささやく感じで、良かったです。たまにスネイプ先生の顔が浮かんでしまいましたが。

うぎゃー、壁の穴からジョアナを覗くとこは、決して他人には見せられないお姿~ イヤーッ!最低!な男っす。この役はとにかく厭らしくあってほしい役でした。もっと見かけは高位っぽくても、下品であってほしい。アラン・リックマンは恋する男はみな奴隷、という感じ? ねちっこい執着心を出してくれてました。

■サシャ・バロン・コーエン
コメディアンの方だそうですがー。濃かった。お衣装も青に紫で、色味のない画面で一輪の花のようでした・・・はないか。
鉄瓶でぶん殴られても死なず、チェストからはみ出た手(この手、指が長くてキレイでした!)がひょこっと動くユーモアが好きですよ。ふふっ

■アンソニー、トビー、ジョアナ。
かわいいなぁ新人ということで、HPでも情報がないのですが、キュート★でした。

アンソニー役の方も歌の経験あるのかなぁ いい声でしたよ。ジョアナ♪
トビー役の子も歌がとっても上手。くりくりの目もかわいいし、ミセス・ラベットに「守ってあげる」と言うとこなんかいじらしくて。たまりませんっ

いままでのバートン監督のユーモアとか、あの音楽に馴染んでいると、ちょっと楽しめるポイントが少ないかもです。

アンソニーとジョアナはちゃんと再会できたのか?ってのが気になりました。妻を手にかけてしまった恐ろしさで娘のことは忘れちゃったのかもしれないけど、その前からジョアナのことは判事を殺すエサかよ!って感じだし。
殺すことに躊躇なくなったミスター・トッドが勢いで妻に手をかける流れ、哀しすぎですーっ

舞台だと演出家の意図があるにせよ、舞台のドコに注目するかは観客の勝手ですよね。それが映画では出来ないんだよなぁ、だから映画なんですね。利点で欠点で、というか。

アンサンブル、に相当するものは映画にはなかったのが少々残念。合唱好きなので。ミュージカル映画じゃなくて、ミュージカルだったものを映画版にしましたというのが良く分かりました。

映像あったほうがお得だと思ってましたが、この血みどろを再生しまくるのはツライかもと思い直してます。
サントラ盤にしようかしら・・・悩み中。

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2008.01.19

『テラビシアにかける橋』

BRIDGE TO TERABITHIA

ガボア・クスポ監督 2007年 アメリカ 95分

☆☆☆☆

女兄弟ばかりの貧しい家庭で育った小学5年生のジェス(ジョシュ・ハッチャーソン)と、引っ越してきたばかりの個性的な少女レスリー(アナソフィア・ロブ)。学校を牛耳るいじめっ子のターゲットにされてばかりの2人はやがて親友同士となり、近所の森に美しい空想上の王国“テラビシア”を作る。(シネマトゥデイ)

>>>ネタバレ<<<

自分に自信がなくていじめられっ子で、絵を描くのが好きなジェス。貧しい暮し、姉妹ぞろいのきょうだい、父親は妹を可愛がっていて、家にも学校にも自分の居所がない。そして都会から隣に引っ越してきたレスリー。作家の両親のもとで自由な心を持った、まっすぐな女の子。
ある日、小川の向こう岸の森へ入っていった2人は、そこに2人だけの想像の王国を作っていく。

少しずつ、想像の世界で心を解放し自分に自信を持てるようになるジェス、レスリーも自分を理解してくれるジェスといきいきと遊ぶのを楽しみに。

見終わった後も、ずっとテラビシアの世界が私の心にも感じられる映画でした。

宣伝でおすぎが「泣きました!」ってわめいてたので、泣くのを宣伝文句にするのってもう嫌なんだよなーと思ってましたけど、ね。レスリーが突然事故で亡くなってしまうところの描き方、ぐっと来ました。しっかり感情の変化が現れてて、納得。

死んだことを受け入れられなくて、明るくなったジェスが無表情になり暴力的に。彼女の事故は自分のせいだと責める気持ちを吐き出すこともできず、どうしようもなくて、2人だけの王国に戻ってみると、恐ろしい影に襲われます。

でも、影は父の大きなカラダで消し去られ、自分は愛されてないような気さえしてたのに、しっかりとパパがジェスを抱いてくれるんです。びぇーーんっ 
事故は悲しいことだけど、決してお前のせいじゃないんだよ、って抱きしめてくれるパパと泣きじゃくるジェスに、もう堤防決壊でした。

↑このパパって『ターミネーター2』の悪役だった人・・・・あらー、ふくよかな感じになりましたが、どうりでちょっと顔が怖いんだわ。生活に追われているので、笑顔の少ない役だったの。

ファンタジー、というよりも。
CGはあくまでもこの子どもたちが作っていった王国を私たちに見せるためのもの、です。基本は友情とか、学校生活における嫌なことに立ち向かう勇気とか、他人を思いやる心とか、そんな人としての成長を描いた映画でしたー。

押し付けがましくなくて、セリフも説明調じゃなくて、うーん、いい映画でした! 子どもには適いません・・・

多かれ少なかれ、こういう世界って私も持ってたなぁ ある時期から、空想の世界を必要としなくなった(サミシイ)とか思ってたっけ。
今はそのかわり帝劇で喜んでますね。空想より、妄想力がたくましくなりました。

レスリー役、アナソフィア・ロブ。
『チャーリーとチョコレート工場』でガムを噛んでたいつでもトップを狙うアメリカン、の女の子です。
とっても笑顔がまぶしかったぁ~ きゅっと上がった目もとがいきいきしてて、魅力いっぱいでした。ちょっとロックテイストな重ね着の衣装もかわいいの!

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『陰日向に咲く』

平川雄一朗監督 129分 2008年 公式HP

岡田准一 宮崎あおい 伊藤淳史 平山あや 緒川たまき 
塚本高史 西田敏行 三浦友和

☆☆☆

原作は未読。上演時間、2時間9分。ちょっと間延びしてました。悲しそうな切ない曲が流れて「母さん!」って叫んだら、泣くでしょ? ああ、泣いちゃうよ。という感じの涙が出た。この私の涙は条件反射に近いような気が・・・ 悪くないけど、とても良いってほどでも。

大悪人は出てこなくて、全体的にぬるくて、最後はみんな、あともう一歩を踏み出していく。雨のあとの青空みたいに。よかったねぇ~

岡田くんと宮崎あおいちゃんの2人が中心になって進行、と言うわけでどちらかのファンはとても楽しめます。私としては、岡田くんじゃなかったら辛かったかもなぁと思ったり。
岡田くんの顔って濃いけど、整ってるなぁ、まつげがきれいに並んでるなぁ、とか。あおいちゃ